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2022年、候補に入らなかったアルバムをご紹介

惜しかった・・・

karonsenpai0912.hatenablog.com

 

上記の記事をたくさんの人に見ていただき本当に感謝する。

さてそんな今回だが、今年も上記のベストアルバムに入らなかったアルバムを紹介しようと思う。もちろん、一周のみだけで聞いたアルバムは対象外であることは保証する。

アルバムの紹介もしながら、なぜ外れたのかも説明したいと思う。中々に心苦しい?ことではあると思うが、それでは早速・・・。

 

 

 

アンサンブル・プレイ/Creepy Nuts

前作『Case』から約1年ぶりのアルバムとなっている。アニメ『よふかしのうた』にて主題歌として起用された『堕天』やTHE FIRST TAKEにて披露した『のびしろ』を収録している。

内容も基本的に前作から受け継いだ、ヒップホップとポップを掛け合わせた見事なアルバム。聞いていて基本気持ちが良いのは相変わらずだし、相変わらずのトラックの作り込みには感服である。

ただ、今回はシングル曲がどれも似ていたなぁと思うしかなかった。どれも良い曲なのは間違いないが、『2way nice guy』『パッと咲いて散って夜に』や『堕天』はトラックが少しばかり似てないか・・・?とちょっと思ってしまった。YOASOBIとのコラボ楽曲『ばかまじめ』は一際立つポップさに惹かれるが、あくまでコラボ曲。結局このアルバム曲で一番良かったのはTHE FIRST TAKE収録の『のびしろ』という結果に・・・。

アルバム曲の『友人A』はかなり面白い曲だったし、良いアルバムでは間違いなくある。オールナイトニッポンも卒業する本年。更なる「のびしろ」を見せてほしい。

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Kafuu/HY

HY15枚目のアルバム。前作から1年半ぶりとなっている。

まさに前作からの延長線上になっている、本当に素晴らしいストレートなアルバム。9曲は流石に短いが、ストレートなポップ性は相変わらずだし、一人脱退したとは思えない。『スイッチ』や『空色』など軽やかなポップスは前作よりも意欲的だ。

ただ、今回は本当に短いなと思うしかなかった。これぐらい軽やかであるならば、もう2,3曲あっても大丈夫だと思う。これは前作『HANAEMI』から感じたことではある。サブスクを意識しているのか、それとも1年単位でアルバムを出すペースを考えると、そろそろここまでしか曲を書けなくなったのかどっちかは分からない。聴き終わった時に、満足にも満たない少し微妙な感じがしてならなかった。

ただ、一曲を集中して聞くことで曲単体の満足感は非常に大きく得られた。今後もマイペースでいいのでゆっくり活動してほしいと思う。

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素晴らしい世界/森山直太朗

前作から約3年ぶりのアルバム。流行病に苛まれたこの世界を色濃く反映した厳かなアルバムになっている。

『愛してるって言ってみな』や『すぐそこにNEW DAYS』など軽やかな曲調はこれぐらいしかない。強いて挙げるのならば『最悪な春』のバンドバージョンやボーナストラックの『ありがとうはこっちの言葉』ぐらいだろう。

それぐらいに厳かで、聞くのに必ず姿勢を正して聞かないといけない。それはタイトルチューンの『素晴らしい世界』からそう思うだろう。本当に流行病を意識していると言っても過言ではない。

一応何回かは聞いたが、厳かとはいえかなりシンプル過ぎるのではないかと思い、アルバム曲は大半覚えていない。それとシングル曲も中々に覚えていなかった。流石にシンプル過ぎた、これは厳しいものではあった。

これは御徒町凧の作詞が改めて難解だったというのもあるし、森山直太朗の作詞は基本分かりやすい、分かりやす過ぎると感じた。改めて作詞が兼業になっているという配分は絶妙だったなと感じたアルバムでもあった。

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コンポジット/夏川椎菜

前作から約3年ぶりのアルバム。『Ep01』で収録された『ワルモノウィル』等は収録されていない。

ライブをした際に大迫力のバンドサウンドがお気に入りになったのか、今回の作風にも多大な影響を与えている。よって、前作『ログライン』とは打って変わった爆裂なアルバムになった。これは、すりぃに提供された『アンチテーゼ』や田淵智也に提供された『ハレノバテイクオーバー』や『クラクトリトルプライド』からも伝わってくることだろう。

こういう風に夏川椎菜自身がやりたいといった方向性に持ってゆくのは、歌手人生を歩むとしてはとても健康的で良い事だと思う。しかしながら、やはり勢いが凄すぎて覚えられる曲が中々なかったのは欠点ではあった。後個人的ではあるが、『アンチテーゼ』のような路線は少ーしだけ勘弁・・・。後に発売された『ササクレ』などは『ログライン』よりの方向性でありファンにも還元しているのも印象的。

何だかんだTrySailの3人もソロの方向性はどれも面白く今後も注目していきたい。

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PEOPLE/ゆず

前作から2年ぶりのアルバムとなり、この3ヶ月後には『SEES』が発売され対比する関係になっている。所謂今までが『PEOPLE』でこれからが『SEES』といったような形だ。

確かに今までの要素がかなりあり、『NATSUMONOGATARI』は『桜木町』の組み合わせ、『夏疾風』を改題した『春疾風』。『風信子』は『逢いたい』を彷彿とさせている。
それだけでなく、『公私混同』『奇々怪界-KIKIKAIKAI-』は相変わらずぶっ飛んでいる方向性を更にぶっ飛ばせた遊園地路線の果てを見せた。

実はと言えば『SEES』よりこっちの作品の方が好きな曲が多く、それぐらいに今までのゆずに親しみを持って聞いたのだろう。『公私混同』は2つの作品の中だったらやはり結構好きな部類なのかもしれない。

ただ10曲と短く、これならば『SEES』と合わせて聞きたかったなと思うしかない。2つの作品を改めて聞き返し、確かに『SEES』が今後のゆずの期待感が圧倒的に高いことは明らかだ。なので今回は候補から外したということになる。これからのゆずに改めて期待が高まった作品であることは間違いない。

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東京SNG/香取慎吾

前作から約2年ぶりのアルバム。トラックメイカー的な作品から打って変わってジャズ的な作品へと一気に生まれ変わった。

リード曲『東京SNG』では、迫力ある歌声を響かせており、本当に生まれ変わったのかと思ってしまった。けれどアルバム曲を聴いてみればあら不思議。今までの香取慎吾が歌っていたような歌声が優しく包み込み、正しくジャズ系な聞き込みがいがあるアルバムになった。それは『今夜最高ね』や『ひとりきりのふたり』で分かることだろう。

聴いていて結構楽しいアルバムだったのだが、如何せんリード曲2曲の選出が余りにも残念というしかない。これではジャズアルバムではなく、東京アルバムになってしまう。こればっかりは本当に残念で、テレビ出演をした際もこれじゃないよなぁとしか思えなかった。これが今回の候補から外した理由だ。

トラックアルバムからジャズアルバムになって、移り変わりが激しいがこれはこれで楽しめる。SEVENTEENのコラボでトラック志向になったため、また戻ったのか?以外にこういうシンガーはかなり楽しめるから今後も期待大だ。

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婦人の肖像(Portrait of a Lady)/原由子

原由子自身ではオリジナルアルバムとして実に30年ぶりの作品となっている。今作を作る発端になったのは原由子の夫・桑田佳祐自身であるが、制作や編曲に関しての大部分を原由子自身が務めることになった。これはソロとしては初めての事である。

しかしながら全体的に見ても『MOTHER』の頃と変わらない、ごく普遍的なポップスが流れて全体的に好印象。ちゃんと『鎌倉 On The Beach』のリード曲もちゃんと際立っており、あの頃のまま30年の時を経てよみがえった作品。これだけでまず好印象である。

ただ、ここまで大きな変革を取り入れたりそれでも変わらないポップスを披露できるのであれば桑田佳祐の存在っていったい何だろうと思ってしまったのも事実である。無論前述通りに言えば、制作してみないかと持ち掛けたのも桑田自身だし、才能光る場面がある曲もあるのも事実である。だが、本当に久しぶりのアルバム。彼女自身の素直なソングライティングを見たかったというのも本望であった。ただ、それだけの事である。

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瞳へ落ちるよレコード/あいみょん

前作から2年ぶりのアルバム。人の黒目をレコード盤に例えて、様々な瞳で楽曲を彩って欲しいという意味合いで付けたと言う。

あいみょんは個々の楽曲の出来に関してはかなり王道のポップソングが並ぶアルバム。これは、『おいしいパスタがあると聞いて』や『瞬間的シックスセンス』とほぼ同じ感想である。なので勿論、感想も同じになる・・・と思いきや意外とそうではない。

まずは、今回外した理由を。単純にシングルが少し弱くなったのは否めない。『愛を知るまでは』ぐらいか。ただ、今回アルバムを通して全く印象に残らなった『スーパーガール』が良く聞こえたのは好印象だった。何なら今回はアルバム曲のミディアムテンポ且つ自然体な印象がより気に入った。

アルバム自体で言えばかなりの傑作なのだが、シングル曲とアルバム曲の境目が無くなっているのにも関わらず、変な差を設けているのは少し不思議な感じがした。アルバムだからこそプライベートな曲は重要だと思うが、もうちょっとその差は無くしてほしいとようやく気付いたアルバムだった。

 

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ハルカカナタヘ/福原遥

福原遥、初めてのアルバム。女優業としてもかなり話題になったタイミングでもあり、良いタイミングで出したと思われたが、鳴かず飛ばずになってしまった。その後、NHKの朝ドラ『舞いあがれ!』の主演に起用。しばらくの歌手活動も見込めなさそうな雰囲気となった。

そんなわけで、色々あったアルバムなのだが、やはり福原遥がやりたかったようなアルバムが結構詰まっている作品となっている。
・・・と言いたいところだったが、実のところこのアルバムの路線は先行配信であったりしたものを集約してこう言っているだけであり、そのほかのシングル曲に関しては全くもって別物のアルバムとなっている。

アーティストみたいに、エレクトロサウンドを駆使した聴き心地の良いアルバムを作りたかったけど、結局印象に残ったのはOKAMOTO'Sとコラボをした『Lucky Days』やアニメタイアップでもある『未完成な光たち』『風に吹かれて』ぐらいではある。

そして本当にカップリング曲を最後に3連投する荒業で、エレクトロサウンドアルバムであることを強調する要素は流石にかったるいと思うほかない。正味期待していた分、ちょっとがっかりなアルバムであったことは否めない。それでもまだ歌手活動を続けてくれるならとも思ったが、基本的に難しいだろう。

エレクトロサウンドは好きではあるが、本人の個性が出てるから好きなのであって、様々な人に提供されたエレクトロサウンドは流石にどうかと思ってしまったアルバムではあった。

 

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ReLOVE & RePEACE/高橋優

前作から2年ぶりのアルバム。「再会」をテーマに書き進められたアルバムとなっており、特に流行病のこれぞを歌ってくれる『あいのうた』をがむしゃらに歌い上げて、アルバムは始まっていく。また、前作『PERSONARITY』と同様にシングルは配信のみとなっている。

がむしゃらに歌い上げた『あいのうた』や『STAND BY ME!!!!』を聞いた時には、確かに「Re」というイメージが強く、シングルとの明確な区別ができる素晴らしいアルバムになるのではと思い、聴き進めていた。

しかし、後半になるにかけてそのがむしゃらさはドンドンと失われていき、最終的に『PERSONARITY』でも見受けられた自然体な高橋優が出てきて終わるという構成になっていった。ちょっとライトな方向性に振り切りたかった方面もあったのか、意図的に打ち込みの可能性を見出していたりとまだ模索をし続けてる最中なのも印象的ではある。

だけど明らかに、『PERSONARITY』で乗り越えた壁をまた振り返ってみてるような気がしてならなかった。その壁を乗り越えて先に進むはずが、何か忘れ物をしたかのように見続けている気がしてならなかった。

リアルタイムシンガーソングライターという名目で打ち出された高橋優は、明らかに別の可能性を提示している。けれど『あいのうた』を歌うあたり、まだ何か自分に足りないと感じているのだろう。それに2年強もかかってしまうあたり、まだ悩んでいるかと思われる。折角だからこそ『PERSONARITY』の高橋優はもう一度見てみたいと思っていたので、これは少し残念であった。だからこそ、候補から外したのである。

 

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【まとめ】

昨年に引き続き、このアルバムが好きだったという方には心苦しい意見があり申し訳ないと思っている。けれど、一応これが私の意見であることは承知したい。この10枚のアルバムはベスト25に入れるかどうか迷ったアルバムであることはちゃんと保証する。それぐらいに、良い所もちゃんとあるというなけなしのカバーをさせていただく。

私信として、少し忙しくなるのも相まってブログの頻度も大分落ちることをご了承いただきたい。勿論休止はしないつもりだ。

では、また別の記事で・・・。