決算中の決算
さぁ、次はMyベストアルバムだ。Myベストアルバムは昨年同様ベスト25で行っていこうと思う。まずは25位から6位までをコメント付きで紹介しようと思う。
Myベストソングは下記の記事でご覧いただけるのでそちらも見てくれたら幸いだ。
karonsenpai0912.hatenablog.com
それでは早速カウントダウン!
25位〜6位
25位:Tragicomedy/SHE'S
「Letter」を聴き、滅茶苦茶いい曲だなと直感で感じこのアルバムをきくと躍動感あるバンドポップが印象的だった。
ただのバンドじゃないぞと言わしめんばかりに、様々なリズムで飽きさせない作り込みは凄い。「Letter」で好きなら直感的に好きと言えるアルバムだと思う。
24位:PORTAS/中田裕二
かなりファンキーでポップなアーティストだなとこのアルバムを聴いて思い、初期の頃のアルバムを聴き始めると、実はメロバラ的なことをやっていたアーティストだったことに驚いた。
この年から明確的に変更があったのかどうかはわからないが、確かな挑戦が見えたアルバム。特に「ゼロ」などは今後の中田裕二を象徴する曲になるんじゃないかと感じた。
23位:pantomime/POLLYANNA
インディーズながらこんなにも一つ一つの音がちゃんとクリアに聞こえるのは凄まじいなと。確かに演奏は荒いし、歌もそこまで上手いとは言えないが、それでもこのバンドが作り上げるメロディーや声が織り交じって良いアルバムになってるんじゃないかと。
演奏の荒さをなくし、歌にもっと表現力が加わればいつか凄いバンドになるんじゃないかと確信する良いアルバムだ。
とんでもないキャラクター性を爆発させながらも聴く人を楽しませる心意気として、確かなものを感じたアルバム。
最後の3曲のVTuberらしさや圧倒的なまでのコミックソングなど様々な音楽性で他のキャラクターソングアルバムとは似ても似てつかない唯一無二のアルバムになったことは間違い無いと思う。
21位:Devil/ビッケブランカ
「Ca Va?」や「Shekebon!」のような勢いに任せてグイグイとアルバムをリードするまさに悪魔的なアルバム。
実際にトータルのアルバム時間は圧倒的に短く、SpotifyのCMのタイアップをしていたからか、まさにサブスクで聞く人向けのアルバムになったんだろうな。
20位:ノーメイク、ストーリー/杏沙子
前作よりも「通し」を意識したアルバムになった。
正直そのせいもあってか、中盤のバラード連発は飽きる。。。と思いきやリードナンバーの「見る目ないなぁ」や「交点」での後半の躍動感は結構気に入った。
もうちょっとポップソングがあったら上位だったかも?と思ったアルバム。
19位:NEO PROPAGANDA/上坂すみれ
声優アーティストの中でも特にベクトルが違う方向へ飛び出しているうちの一人。今回は特に曲数が今までのアルバムより短くコンパクトに聴けるということで一番スルッと聴けるアルバムに仕上がったと思う。
今後ベスト盤を出すかどうかは分からないが、ここまで曲数を減らしたのなら衝撃的な曲もあったらもっと高順位だったはず。
18位:northview/MONKEY MAJIK
近年のMONKEY MAJIKはEDMや打ち込みを中心とした楽曲中心だったのに対し、このアルバムからスルッとバンドテイストを盛り込んでくれた。それだけでかなり好感触。
それに加え近年でヒットした「ウマーベラス」や「留学生」のような爆発力だけじゃなく「Golden Road」のようなしっかりとしたメロディーを聞かせる曲が増えたのも圧倒的な好感触だった。
17位:深海の街/松任谷由美
流石に声の衰えは「宇宙図書館」の頃から感じてはいるが、宇宙図書館の頃から音楽の攻めは相変わらず凄い。
いまだに良い曲を産み続け、時には昔に戻ったりと宇宙図書館にはなかった音楽性も感じられるが、あくまでもユーミンはユーミン。そこは絶対に崩さない良いアルバム。
16位:Applause/ストレイテナー
先行曲を3曲一気に聞かせるという流れには少しびっくりしたが、前作同様安定したホリエアツシのメロディーメイカーの部分が如実に出ているアルバムになっている。
流石に先行3曲にはアルバム曲は勝ててないというのはあったが、それでもストレイテナーのバンド感がよく出ていて純粋に良いアルバムだなと感じた。
15位:Patrick Vegee/UNISON SQUARE GARDEN
ユニゾン史上、最も躍動感に溢れたアルバムになっている。曲間の間の秒数は1秒辺りで、次々と鬼キャッチーな曲が流れ全く飽きさせない。
あまりにも急ぎすぎなアルバムのせいか、先行シングルなどの曲以外は一発で絶対覚えられないという何とも矛盾した感じになってしまったが、この勢いは過去一で凄え。
14位:CEREMONY/King Gnu
今年初めの圧倒的な存在感と勢いを見せつけたアルバム。格別に好きな曲があった!というわけでは無いのだが、この勢いはもうとんでもないことだろう。
オルタナロックの名の通り、代替性は付かぬバンドと今の時代にそぐわない順繰りの形をとっているアルバムは異様な雰囲気を保っている。こういうバンドってとんでもない勢いで解散しそうだよなとはちょっと思っている。
13位:×××(Virtual Edition)/輝夜月
いやあ、新年早々とんでもないアルバムを聞いた気がする。一発目の「輝夜月の週末世界」からぶっ飛ばされてしまった。
そのあとも骨太ロックとこの独特な声の中毒性はえげつねえ・・・。圧倒されに圧倒されたまさにVTuberだからこそ出来たアルバムだろう。
12位:strobo/Vaundy
CityPopやファンク。バラードにHIPHOPと本当に一人で作っているのか・・・?と思うほど多種多様な曲調で全く飽きさせないカメレオンアルバム。
このアーティストもそうなのか、将又アーティストの人たちが全員危惧しているシャッフルになってしまっているというのを防いでいるのか、順繰り専用のアルバムになっている。最近の主流になるのか・・・?
11位:Touch The World/さかいゆう
前作と同じように、様々な所でレコーディングを重ねた結果AORやファンク、今回はゴスペルまでをも巻き込んだ演奏えげつなアルバム。
前作よりかは、若干劣るかもしれないがそれは、前作が終盤ポップになっていったのに対し、こちらは落ち着くバラード寄りになっていったからだと思う。
キリンジの堀込やユニゾンの田淵などの作家・作曲陣からの提供作で作られたミニアルバム。名だたる提供陣なのでメロディーやアレンジが良いのは勿論、早見沙織の歌声が作家の作風に全く食い潰されてないというのは流石としか言いようがない。
声優アーティストというところから一歩抜きんでたとこにいる、まさにアーティストというべき作品に仕上がった。竹内まりやに提供されたのもやはり頷ける。
9位:GARDEN/早見沙織
前作「シスターシティーズ」は様々な作家陣による提供作なのだが、今度はほぼ全て早見沙織による作詞作曲によって作られた、そのタイトル通りの早見沙織のガーデンを見せている作品。
早見沙織の作る曲はエゲツなく、私がMyベストソングに10位として入れた「瀬戸際」は特に上質なAORを聞かせているよう。早見沙織のソングライターがとてもよく出ている作品である。
8位:PERSONARITY/高橋優
今までの作風とは少し異なり、ラブソング的な曲も増えた、まさにパーソナリティーな側面が舞い込んだ作風に仕上がっている。
曲のパンチは流石に前作よりかはない気もしないでも無いが、1枚のアルバムとして見ると高橋優の中でかなり好きなアルバムと言える。遊びにとんだ「フライドポテト」や重苦しい曲調にファッ○ューとぶち込んだりう○こと直球に歌う「八掛良」や「東京うんこ哀歌」などユニークさはあいも変わらない。徐々に染み込んでいくアルバムだ。
7位:SINGALONG/緑黄色社会
緑黄色社会のポップ性を遺憾無く発揮したブレイク作。「Mela!」がまさかのバズりをし、緑黄色社会の注目度が圧倒的に集まったというのがでかい。
アルバムとしてみても様々なポップソングがあり飽きさせないが、単純なポップだけでなく、アーティスト性溢れた歌がアルバムを彩っている。
決してMela!一強ではないことはこのアルバムを聞けば分かるはずだ。
6位:LOVE FADERS/ENDRECHERI
堂本剛ソロ名義のアルバム。ファンキーでR&Bやソウルミュージックを取り入れた、おおよそジャニーズとは思えない圧倒的な作風に仕上がっている。
堂本剛が好きかどうかではなく、ファンクが好きかどうかを問いかけているのは昔からであるし、特にここまでの順位に押し上げたのはサブスクを解禁したというのがでかい。
理屈抜きにして単純にこのファンキーソングは圧倒される作品に仕上がった。
さて、最後は5位から1位の発表だ。
2020年の締めくくりにふさわしい2020年の個人的名盤は何だったのか。
さっきよりも細かく見ていこう!
それではカウントダウン!!
5位〜1位
5位:エメラロタイプ/やなぎなぎ
やなぎなぎ5枚目のアルバム。前作のアルバム「ナッテ」から3年振りのアルバムとなっている。自身の誕生石でもある「エメラルド」と 自身の設計図や将来を描いた「サイラロタイプ」を掛け合わせた一作になっている。
今までの総決算の「ナッテ」やベスト盤、そしてカップリングコレクションといった総決算を次々に出していった。
そこから心機一転、自身の設計図を描いたアルバムは正に傑作だった。特にイントロの「Re」では、アルバム「エウアル」の「concent」だったりと様々な曲のフレーズを使用した本当の意味でのリスタートを意味し、また新たに始まったやなぎなぎに期待が持てる。先行シングルでは「宝石の生まれるとき」で新しさを、「芽ぐみの雨」ではらしさを共に出し、「Special Pack!」などで今までやなぎなぎが出さなかった新しさが出ており、さらに好感触だった。
鋭い曲がないからか、聞き込むような曲が増え、よりロックな曲はグッと抑え目になった。もちろん「今日もデジは猫のふり」ではやなぎなぎが得意とするエレクトロポップらしさを純粋に出している作品も多くある。
ここからどのように進化するのか非常に楽しみであり、リアルタイムでやなぎなぎを追えなかった私にとって、ここからがリスタートということで新鮮なやなぎなぎを楽しめることが本当に嬉しい。どうなるのかワクワクが止まらない作品だった。
4位:0/Superfly
Superfly6枚目のアルバム。タイトルは地平線のようにフラットに続く気持ちを表している。
今作最大の特徴は何と言っても全ての作詞作曲をボーカルの越智志帆が担当したことがメイントピックスと言っても過言ではない。
休止中にソングライターの腕を鍛えたのか、以前までもちょこちょこやってたがここでいい気に爆発したのか分からないが、ここに来てのソングライターはビックリだ。
このアルバムは復帰後以降のベスト盤のようなスタイルをとっている。リード曲となっている「フレア」のように優しく、そして時には力強くといったパワフルスタイルではなくなっている。
私はこのような曲調が非常に好きだったため今作は本当に気に入った。流石に既出曲が多かったが、意外にこのスタイルが悪くなく響き、途中のアルバム曲もロック、バラード、ポップとバランスが良い。これでもうちょっと多かったらかったるいと感じ、少なかったら物足りないといった正に絶妙なアルバムになったと感じた。
新年一発目に直球で良い名盤に出会ったと感じた。
3位:HELP EVER HURT NEVER/藤井風
YouTubeにて弾き語り動画を上げ始めて約11年。ついに出したオリジナルアルバム。先行配信曲は「何なんw」「もうええわ」「優しさ」「キリがないから」の4曲。その後「帰ろう」のMVも制作された。
大江千里の「Rain」の弾き語り動画が初めての藤井風だった。そこから、流石に追ったりはしなかったが、ちょくちょく見ていた。
そんな藤井風がオリジナルアルバムを制作するということもあってどういう作風になるか非常に楽しみだった。
出てきた作品は正に「集大成」だった。ファーストアルバムにして「集大成」だった。11年のカバー動画がどうさせたかは分からないが、非常に彼の風貌から読み取れる作風が直に伝わってくる。
タイトルは「何なんw」であったり「もうええわ」、「調子のっちゃって」とふざけてはいるが、AORやファンクやバラードと多種多様な曲調で全く飽きさせない。
また、歌詞にも最大級の気合が入っており、藤井風が岡山出身であることから岡山弁も入れ混じりつつ、ほとんどが日本語で構成されており意味が一つずつ通じる。
やばかった。今までピアノで弾き語りをしたその曲たちのエッセンスがズバズバと入っている。流石にどの曲がどの要素なのかは詳しくは分からないし、それを解説しているサイトは数多あるが、まあそこまで聞き込まなくてもいいし、見なくてもいい。少なくともカバー動画を見るだけでもその要素はあったと思う。
ピアノだけでも藤井風はやり切れることを示した本作は、2020年に現れた約束された名盤であり、何かもう笑っちゃった。ここからの大躍進には期待しか持てない。
2位:ユースレスマシン/ハンブレッダーズ
ハンブレッダーズ、メジャーデビュー初のオリジナルアルバム。先行で配信された「銀河高速」は収録対象外。初回限定盤のMVのみに収録されている。
メジャーデビューしたこともあって気合十分。三人+サポートメンバーによるロックバンド魂がここぞと炸裂した正に「青春ラプソディー」という言葉が当てはまる。
一発目の「ユースレスマシン」からハンブレ節がここぞとばかりに炸裂。歌詞の「表紙で買ったレコードが素晴らしかったんだ ベスト盤には入ってないあの曲が好きなんだ 分かりやすいものだけが答えじゃないから 僕はまだ笑えんだ」はこのユースレスマシン、所謂役に立たない機械を象徴しているかもしれない。
このアルバムに出てくる歌詞は機械に頼っているような歌詞がほとんど出てこない。携帯でさえも出てこない。私たちの「青春」と呼べるものはラブソングなどでも本当に収集がつかない機械の範疇を超えた考え方をするかもしれない。
アルバム曲の中で特に好きな「聞こえないように」に好きな歌詞がある。
君に聞こえないように 大好きだって呟いた
(中略)
聞こえてないのを確かめて すこしがっかりした
聞こえてないのを確かめて すこし安心した
こんなの青春以上の何者でもない。関係というものは機械では測れない。こんな感情を機械が測るなんて本当に今の時代難しいはずだ。
今の時代、学生というか私たち人類は機械を持つのが当たり前だ。というか音楽を聞くにも機械が当たり前だ。
矛盾しているようで矛盾していないことをいうが、たまには機械に頼らない青春をこの音楽を聴きながら思い馳せて見ても良いのではないだろうか。
そういうことを抜きにしても、シンプルロックでストレートで素晴らしいメロディーは心を鷲掴みにされる。上半期ぶっちぎりの1位だった。
だが、やはりあのモンスターアルバムには勝てなかった。
1位: STRAY SHEEP/米津玄師
米津玄師5枚目のアルバム。前作から約3年振りの発売となり、その間にヒット曲を多量に排出したこともありセールスが好調。この時代にも関わらず150万枚以上の圧倒的な数を売り上げ、正に時代を象ったアルバムとなった。
正に圧倒されたアルバム。ここまで圧倒された事は本当に久しい。ゲームサントラ「無限回廊 光と影の箱 a Soundtrack」や杏里の「Timely!!」以来の感覚だ。
既出曲も多いが、正に全曲が圧倒されるレベル。前半と後半の正に米津節が大炸裂する。「カムパネルラ」の圧倒的シリアスさや「感電」のファンキーポップ。「Flamingo」の圧倒的なまでの前半の隙の無さはやばかった。
そして中盤に流れる曲は正に時代を象徴した米津である。どれもがバラードでありながらも、人の心を掴んで離さない圧倒的な美メロは今までのどの米津のアルバムよりも洗練されており、一切ダレる事は無い。
そして後半のアルバム曲。これこそが今の米津の心情を内まで表した非常に内省的な部分に入り込んでいく。「ひまわり」や「迷える羊」はそれこそ米津のロック魂が炸裂しておりもう鳥肌が立っていた。
そして多くの障害を乗り越えたその先の最大級のラブソング「カナリア」を上質に仕立て上げてこのアルバムは終幕を迎える。
様々なスタイルで音楽を変えながらもそのコアにある音楽性は正に米津そのもの。誰が聞いたって米津玄師と分かるこのアルバムは、正に売れるべくして売れた圧倒的なアルバムだった。
これを聞いたときにはもう既に1位が決まっていたようなものだった。途中途中に入るセルフカバーも非常に上質なものに仕上がっていており、ちゃんとそのアーティストの世界でカバーしてるだけでなく自分の世界もちゃんと作っておりそこも好印象。
誰も真似できないアルバムを作り上げたこのアルバムは正に名盤の名にふさわしい大名盤中の大名盤であり2020年に明るいニュースをくれた一枚のアルバムであった。
ーまとめー
今年のアルバムはかなり、ソウル系だったりR&Bチルだったりと打ち込みが主体のアルバムが多かったりした。
自宅に篭ることが多かった2020年。今やそういう時代なのかもしれない。それでも多くのアーティストが下半期になり躍動感あるアルバムが増えたのはアーティストが一緒にレコーディングができる喜びが爆発したからだったのかもしれない。
サブスクなどが今の時代にドンピシャにハマったことから今年もYUKIや米津玄師といったアーティストたちもサブスクを次々に解禁して、最近では竹内まりやが「Expression」といったベスト盤を解禁したことでも話題になった。いまだにサブスクを解禁していないアーティストであったり権利の関係で、サブスクの解禁が中途半端なアーティストなど多種多様にいるが、それもなくなって欲しいなぁと願うばかりだ。
2021年。まだちょっと混沌としている世の中ではあるが、まあ何とかして生きていけるだろう。人って妙に頑丈で、妙に脆い不可思議な存在だ。健康な体さえあればいいと今の時代になって願うばかりだ。そういうことも確かBUMPの歌詞であった気がする。
今年もどんなアルバムが出てくるんだろう。どんな曲が来るんだろう。こんな世の中でもそれがやめられないし、同じくらいゲームもそうだ。
今年も皆さん、こちらのブログをよろしくお願いいたします。
それでは、また別の記事で・・・!!